<Artist in Residency>三輪恭子『耳をすませて描く』開催概要

※終了しました

神奈川県在住のアーティスト・三輪恭子を招聘し、オープンスタジオとして作家の新たな表現手法の実験を一般公開しています。

三輪が「聞き描き」と呼んでいるその手法は、仮に各々の人生を双六に例えるとすれば、ひとつのマスに値するような大きなイベントではなく、マスにはなり得ない・マスの周辺にひっそりと存在するようなささやかな記憶を聴取し、記憶の保持者の代わりにドローイングに起こしていく作業のことであります。

2月14日に開催されますトークイベントやオンラインでのワークインプログレスも併せてぜひご高覧くださいますようお願いいたします。


オープンスタジオ

2021年2月1日(月)–2月14日(日)

9:30–18:00  ※要予約、twitterにて予約なしでの訪問可能時間を公開予定

twitter: zunzunplanc


アーティストトーク

2021年2月14日(日) 19:00–   ※要予約

ゲスト:石田智子(高松市美術館学芸員)


予約・お問い合わせ先:080-6392-3869

または zunzunplanc#gmail.com  (#は@に変えて送信してください。)


webワークインプログレス

https://note.com/zunzunplanc


三輪恭子Kyoko Miwa website

http://kyokomiwa.com



ご挨拶

Zunzun-planCでは初めてのアーティストインレジデンスプログラムとして、神奈川県在住の現代美術家・三輪恭子を招聘し、二週間の公開制作を行います。

三輪の作品群は、作家の視点を借りて作家自身や周辺に存在する人々のパーソナルな部分をこっそり覗き込むような感覚を与えるものが多く、共通して垣間見えるのは『各々が各々の心を持って生きている絶対的な証』の集積です。三輪は、誰しもが簡単に情報を発信でき、より多くの注目を集めようと躍起になる現代で、人々からの注目を望んではいない、ともすれば注目などという煩雑な概念からは逃れたいと思っているようにも見える、個々の記憶の中にしか存在しない繊細な感覚に敬意を払い、インスタレーションやドローイング等を通して表現してきました。

三輪は3年前にも高松市を訪れており、独立した小さい山々や、地平線のない島々の浮かぶ海を代表する風景、独特なお菓子の形に神々しさすら感じたと語っています。それらを当たり前に捉えながら幼少期を過ごし、大人になってからその風景の中に帰ってきたZunzun-planC主催の土居大記と矢野恵利子を中心に、今までのような作家視点ではなく、高松の人々の視点に立って新たな手法での表現を試みるのが今回のプログラムにおける三輪の大きな目的です。積極的に発信するほどでもない、しかし確実に彼/彼女らの現在をつくってきた記憶を、当事者の目線で紐解き三輪の手でアウトプットすることで、三輪自身にとっての「記憶」の捉え方がブラッシュアップされることを期待しています。

Zunzun-planCにとっても実験的取り組みとなり、どのような過程を経てどのような成果が生まれるのかを楽しみにしています。皆様も、日々変わりゆくであろう三輪の思考錯誤のプロセスを是非お楽しみください。


Zunzun-planC 矢野恵利子



三輪恭子をZunzun-planCに呼ぶまで

今回三輪恭子が高松に来ることになったのは昨年12月にオープンしたZunzun-planCというアートスペースだ。アーティストによって運営されるこのスペースは現代美術の発表や実験、交流というコンセプトがある。

私が三輪恭子と知り合ったのはあるグループ展でのことだった。その時みた彼女のドローイングは黒くシンプルな素材、構成であった。しかしその数枚のドローイングの配置や設営が繊細、静かで色濃い空間を生み出していたのでとても印象に残っていた。

もちろんそれらの作品にはバックグラウンドがあるのだがそういった説明や作家自身のステートメントを理解しなくてもそれらの作品や構成された空間には力があった。

「記憶」「夢」「残像」「闇」そういった情報が作品から受け取れた。

数年後、Zunzun-planCを立ち上げた私と矢野恵利子が知り合ったのも共通の知人であった三輪恭子の紹介からだった。

初め私は三輪恭子のドローイング作品をZunzun-planCでインストールすることに強い興味があった。しかし三輪恭子との打ち合わせを重ねていくうちに方向性は変化していった。展示ではなく滞在制作。過去作品ではなく「聞き描き」という表現手法の実験。

そして三輪恭子は2月1日から二週間Zunzun-planCで滞在制作を重ねていく。

以上が三輪恭子を高松に呼ぶことになったいきさつである。


2021・1・21

Zunzun-planC 土居大記




We are planning to invite Kyoko Miwa, a Japanese artist based in Kanagawa prefecture, to our Artist in Residency program, from 2021/2/1 to 2/14.

An experiment of her new expression will be open to the public during this AIR.

The new technique that Miwa calls "Interview and drawing" is the work of listening  to small memories that seems to exist quietly. She will draw them on behalf of the memory holders. A small memory is not a big event that deserves one space, if each life is likened to Sugoroku.


Open studio

2021/2/1 Mon. –2/14 Sun.

9:30–18:00 

 ※Reservation is required.  Also our twitter will announce the time you can come over without reservations. 

twitter: zunzunplanc


Artist talk

2021/2/14 Sun. 19:00–

※Reservation is required.

Guest: Tomoko Ishida  (Curator, TAKAMATSU ART MUSEUM)


Online work in progress 

https://note.com/zunzunplanc

※Japanese language only


Reservations and inquiries:   zunzunplanc#gmail.com  (Change #→@)